ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

吉例顔見世大歌舞伎@歌舞伎座

二部寿曽我対面 あまり似てないなと思ってた巳之助が荒事の隈取すると父親三津五郎にそっくりに見える。動きに堅さがあるものの、見えは大きく、なかなかの迫力。矢の根なども見てみたい。菊五郎さんは、座ったままだったがセリフはお見事で爽やかな工藤。連…

ざわつく日本美術@サントリー美術館

何かが美しいーというよりも、色々気づきをもらえた展覧会。「見る」を楽しむ展覧会という謳い文句にぴったり。 気づいたこと・こぎん刺は麻に木綿糸で刺繍したもの。・裏側の菊を描いたものが日本美術には多い。 ・サントリー所蔵の泰西王侯騎馬図屏風は四…

茶箱と茶籠@三井記念美術館

三井高就以降に収集された茶箱・茶籠、そこに仕組まれた道具の展示。高就が作った菊の茶箱と組み合わせが、赤絵と天目茶碗、染付の茶巾筒など、ひとつの基準になっていたことが伺える。今回の展示は北三井家が主流で明治時代に数多く仕組まれた様子。茶箱は…

茶入と茶碗@根津美術館

待ちにまった「大正名器鑑の世界」を表現した展覧会。初日に出かけて、すいてるところをじっくり鑑賞。 ・高橋箒庵は字がうまい。茶杓の削りもうまい。竹をいかしたきれいな削り。 ・箒庵が熱望していた松花堂大津馬絵沢庵賛の掛軸。こぶりな絵で繊細。 ・茶…

鳥獣戯画@東京国立博物館

朝一番の回を予約し、8:30から並んで入館。おかげで、空いてる状態で、甲乙丙丁巻をじっくり鑑賞。古くから多くの画家が模写してるのは、昔から日本人が大好きな絵ということ。それらの模写と比較しても、オリジナルの筆の速さ、正確さがよくわかる。サラサ…

小村雪岱スタイル@三井記念美術館

シンプルな表現が、粋でおしゃれ!細い線がきれい。目指したいスタイル。

3月歌舞伎座第一部とすみだ北斎美術館「筆魂」

歌舞伎座一部「猿若江戸の初櫓」勘九郎がキレキレの踊り。体幹・足腰の強さを見せつけ、クルっとまわってピタ!ヒラリと跳んでピタ!と動と静の切り替えが見事。虎之介・千之助は可憐でかわいい。もう少し見せ場がほしいところ。「戻駕色相肩」ー莟玉の禿が…

2月歌舞伎座第三部

連獅子は「勘太郎、あっぱれ!」の一言。子供だから・・という甘えのない、はつらつとした動きとしっかりした体幹。毛ぶりも綺麗にまわしており、下手な大人よりずっと上手。踊りが好きなことが、客席にも十分伝わり、拍手喝采! 袖萩祭文ー以前、福助で観た…

1月歌舞伎座 二部

染五郎は細い、しなやか。このままで時を止めたい脆さを秘めた桜丸。幸四郎は若々しく、美しく。白鴎は貫禄。声も張りがあり力強く大きい。3世代故の役柄の広さとも言えるし、故のバランスの悪さとも言える芝居。 らくだは初日よりかなり弾けてた様子。黒崎…

「ホンモノの偽物」 リディア・パイン

偽物のなかでも、ホンモノの地位を確立するものと、単なるフェイク・贋作で終わるものもあり、その間のグレーゾーンのものがたくさんあるという話。由来やコンテクストが大切ということで、伝来を重視する茶道具の真贋の話につながるものを感じる。 ・単なる…

国立劇場 源太勘当&幸希芝居遊

源太勘当・・ほとんど、寝落ちしてしまった。勘三郎襲名の際、勘九郎の源太、海老蔵の平次で観劇したが、その時は、海老蔵がやらた印象に残り、勘九郎は当時はまだまだ線が細すぎて、これから大丈夫だろうか・・と心配したほどだった。 今回も、幸四郎の平次…

桃山ー天下人の百年

桃山の「熱量」満々の展覧会! まずは、秀吉が政宗に贈ったド派手な鎧兜に出迎えられて一気に期待感高まり、永徳「洛外洛中図屏風(上杉家本)」でもう期待の目盛りが振り切れる。これだけで、何時間でも見てたい。南禅寺は朱塗りだし、細川邸がとても大きい…

歌舞伎座二部 色彩間苅豆 かさね

猿之助の女形・・なかでも、恨みを抱えた女の演技は素晴らしい。最初はかれんで一途な女を見せ、だんだんと表情がこわばり、与右衛門に討たれるときには何とも恐ろしい表情に。美しさ・儚さを超えて哀しさと怒りが混ざりあう、何とも複雑な表情。猿之助の「…

帰ってきた!どうぶつ大行進@千葉市美術館

拡張リニューアルオープン記念展示。犬、猫、馬、麒麟に孔雀、象、虎・虫・・・と動物の種類ごとに分類して展示するという、まさに動物園的展示。まずは、病退散!で鍾馗さまコレクション。仙厓さんの鍾馗は鬼を一刀両断しているのだけど、相変わらずなんと…

古典X現代2020@国立新美術館 Art in Life, Life and Beauty@サントリー美術館

どちらも、伝統芸術と現代アートのコラボ展示。現代アートには日常縁がないのだけど、こういう展覧会にいけば、何かインスパイアされるのでは?と期待して出かけたのだけど・・なかった・・・。北斎だって、当時はコンテンポラリーアートだったはずなんだけ…

THE UKIYO~E 2020@東京都美術館&大江戸歳時記@すみだ北斎美術館

浮世絵関連展示のはしご。東京都美術館のTHE UKIYO-E2020は、浮世絵の有名作品がずらりと並ぶ垂涎の展示。予約制のため、混雑も限られており、個々の作品を最前列でじっくり鑑賞できる。浮世絵は細かい描写が多いので、一枚一枚じっくり見られるというだけ…

KIMONO @東京国立博物館

鎌倉時代から現代までの着物の変遷をたどる展覧会。光琳が描いた冬木小袖は素晴らしい。まさに絵画。これから修復が始まるとのこと。その他の光琳模様もm琳派らしい単純化した可愛らしさが観られる。 幕府により、総絞りなどが禁止された後に登場した友禅染…

大地@PARCO劇場

約半年ぶりの劇場での観劇。客席は1席おきに着席なので、ゆったりと観られるのは良かった。三谷作品ならではの、芸達者役者の芸による喜劇であるとともに、少し後味悪く、また色々と考えさせられる悲劇。実力がなくて頑張っても、結局、皆に感謝されるが、使…

三井家が伝えた名品・優品 第一部 東洋の古美術

1回のエレベーター前で、検温・手の消毒・名前と電話番号の登録をしてからの入館となかなか厳しいチェック体制。見どころは茶入の「北野肩衝」と「遅桜」。二つ同時に見る機会はなかなかないので、見比べてみると、遅桜の方が柔らかな風情で、北野は少しカッ…

奇才―江戸絵画の冒険者たち―@江戸東京博物館

コロナのおかげで、3か月近く展覧会も観劇も茶の湯もご無沙汰。やっと、東京アラートも解除されたので、そろそろ開館している美術展を探して出かけることとする。まずは、6月21日までの「奇才ー江戸絵画の冒険者たちー」展へ。まだ、人の出足も鈍いのか、ソ…

「ふつうの系譜」@府中市美術館

コロナ騒動にも関わらず開館しているということで、府中まで。 駅から美術館への道は桜並木が美しく、目を楽しませながらプラプラと。 奇想の系譜に対抗した「ふつうの系譜」。敦賀市立博物館蔵の土佐派・狩野派・四条円山派の江戸絵画のコレクション展示。…

目黒界隈のお寺巡り

1. 大圓寺大黒様と石の羅漢像。大圓寺が出火元である行人坂の火事の犠牲者を弔うための石像が始まり。その前は八百屋お七が慕った吉三とも所縁があり、彼が集めた資金で目黒川に橋をかけたとか・・。生身釈迦如来像は清凉寺系の仏。限定された日に公開とのこ…

鎌倉へ

コロナ自粛のご時世。観光客が少ないだろうと鎌倉へ。 1)円覚寺立派な山門、迫力にみちた宝冠釈迦如来坐像。基本的には禅寺らしい、質素で飾り気のない境内の雰囲気。開基廟は北条時宗をまつる。(開山は無学祖元) 2)東慶寺 元尼寺らしく、花が多く植えら…

狩野派@出光美術館

出光美術館の狩野派展へ。狩野派の絵画も出品されていたけれど、狩野派の人々が鑑定した絵画の展示が主流。おそらく、出光美術館が保有している、狩野派(特に伊川)が鑑定した牧谿とかの中国絵画が、ほとんど本歌でなく模写・複写のようで・・絵画の芸術性…

円山応挙から近代京都画壇へ

応挙はやっぱり上手い。動物が生き生きとしていて、観ていて楽しい。だから、やっぱり見逃すわけにはいかない。 丸山派・四条派の流れを改めて学べた展覧会。それまでは見たこともない中国の風景を描く絵画。応挙は初めて日本の風景を写実的に描いた。しかも…

三国志展@東京国立博物館

行くか行かぬか迷っていたのだけど、行ってみた。 三国志の話を思い出すという意味では行ったかいはあったけど、展示物ですごーいというのはあまりなかったかな・・。 揺銭樹が思ったより大きく、立派で見ごたえあり。 関羽像も立派。 初期の仏像が数点出て…

クリムト展

クリムト展@東京都美術館。 期間終了が迫るので、雨の平日でも多少混雑。 ユーディットは美しいが想定内。 ベートヴェンフリースは、豪華で美しいが、やっぱり意味がわからない。ただ、歓喜の部分は音楽にとても合致していると感じた。 衝撃を受けたのは女…

青山茶会

6月1日 @根津美術館 展観関には、伝牧谿の龍図。足利義満所持道有印あり。青磁浮牡丹の花入れには大山蓮華。萩焼の茶碗、銘「大名」。形は井戸茶碗を倣い、萩のピンクの色合いが素晴らしい美椀。茶役は石州の師匠桑山宗仙の茶杓。石州の替筒あり。 茶入は落…

畠山記念館茶会

薄茶席は宗和流。宗和は前田利常に招かれる。 ガラスの替茶碗が斬新。 軸は宗和の消息。松平頼母宛。花生は、腰ひねりというまがった竹を生かした二重切に、芍薬。堆烏の香合は三橋先生の鎌倉彫。風炉・釜は珍しいもの。大きな羽のような一文字が付く唐金風…

東寺展

東寺展@東京国立博物館イケメン帝釈天が注目を集める展覧会。仏像をよく見ると、古い仏像の方が魅力高い。江戸期の阿弥陀仏はなんとなくおおざっぱ。一方、持国天はどこまでも力強く、帝釈天は端正で、降三世明王はポージングが美しい。観智院の五大虚空蔵…