ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

歌舞伎座二部 色彩間苅豆 かさね

猿之助女形・・なかでも、恨みを抱えた女の演技は素晴らしい。
最初はかれんで一途な女を見せ、だんだんと表情がこわばり、与右衛門に討たれるときには何とも恐ろしい表情に。美しさ・儚さを超えて哀しさと怒りが混ざりあう、何とも複雑な表情。猿之助の「顔芸」はこういう場面で映える。
個人的には四谷怪談のお岩など見てみたい・・(本当に怖いと思う・・)

一方、幸四郎の与右衛門は、猿之助を受ける演技。故に与右衛門の残忍さというよりも、かさねの恐ろい表情にだんだん追い詰められていくよう。最後の連理引は幸四郎の得意とするところ。本人楽しんで演じてるであろうことが想像され(決して、楽し気に踊ってるのとは違うが・・)、美しさが残る幸四郎らしい与右衛門だった。