ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

春の江戸絵画まつり ほとけの国の美術@府中市美術館

春の府中市美術館は、春の江戸絵画まつり!毎年、独自の切り口で江戸絵画の展覧会が開催されるが、今年のテーマは「ほとけの国」。仏様だけでなく、仏教では仏性があるとみられる江戸の動物絵画も盛りだくさん。圧巻は二尊院の土佐行広 二十五菩薩来迎図。釈…

四月大歌舞伎 昼の部@歌舞伎座

三演目とも充実。大満足。引窓:何度も見た演目。今回は心に染みた。松緑の濡髪長五郎・・小さいのではないかと思ったが、実の親への孝をたてるために、与兵衛への義理がたたなくなる・・板挟みになり悩む心の変化を細やかに表現。東蔵さんは、母親の情の厚…

三月大歌舞伎昼の部@歌舞伎座

とにかく、良かった! 寺子屋は新悟が抜擢に応えて、戸浪を熱演。感情を豊かに表現。愛之助との息もあっている。品格ある梅枝の千代。菊之助も、どこかに品格を漂わす美しい松王で悲しみが一入。鷹之資の涎くりもチャーミング。御浜御殿は素晴らしい。仁左衛…

本阿弥光悦の大宇宙

圧巻は「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」。圧倒的に宗達の鶴の絵が素晴らしい。水辺を飛び立ち、途中で視点が変わり、大空を飛ぶ鶴をとらえ、最後は対岸に着地して立つ鶴たち。動き、バランス、視点が2回変わるにも関わらず絵巻として破綻していない。そこに歌を書…

織田有楽斎@サントリー美術館

有楽と小伝院に係る展示。有楽に関しては美術品よりも書状類などが多い。古文書読み込みの勉強になる。有楽自作の茶杓は、櫂先の左側が緩めの削り。腰は削っても浅め。端正なよい茶杓が多い。花押入の伝自作茶碗も展示されていたが、こちらは出来栄えがよく…

立春歌舞伎特別公演 昼の部@松竹座

愛之助が大奮闘。義賢も実盛も貫禄と円熟味が出てきてよい。義賢の激しい動きがいつまでできるか・・。吉太朗くんが大成長。侍ぶりが華やか。立ち回りも小さな身体を大きく使って見事。壱太郎の小万は安定。千寿の葵御前も高貴な風情で百姓一家との対比を際…

猿若祭二月大歌舞伎昼の部@歌舞伎座

野崎村。鶴松のお光がすごくいい!!出だしの可憐さ、子供っぽい焼きもちを見せてたのが、決心して髪を切ってからは一転、泣かせる抑えた演技。最後、父上にすがりついて泣くところは思わず涙がこぼれた。児太郎は、少し太った?貫禄がありすぎて、お染が「…

浅草歌舞伎

松也の宗五郎は、まだ粗削りだが、今後期待できる酔っ払いぶり。蝙蝠安も軽薄さが前面にでている感じが「こういう人、いるいる。」と思わせて良かった。村上保先生には厳しいコメントが出ていたので、現代的な軽薄さということなのだろう。現代の人間には、…

流白浪燦星@新橋演舞場

面白かった。楽しかった!愛之助が話し方をルパンに寄せていて、それでいて歌舞伎らしく、流石!次元も次元。笑三郎は上手い!五エ門が予想以上に五エ門。松也が五エ門の剣さばきを見事にリアルに再現。銭形も銭形。中車の不器用さが、とっつあんの雰囲気そ…

やまと絵@東京国立博物館

「お腹いっぱい」と思うほどの、展示数。やまと絵は、一つ一つの絵が細かいから、単眼鏡が必須、そして、歩みが遅いので時間がかかる。結局、2時間30分以上滞在になり、最後の方は集中力が切れておりました。 圧巻は平安時代の絵巻。伴大納言絵巻も信貴山縁…

錦秋十月大歌舞伎@歌舞伎座

双蝶々曲輪日記 角力場 濡髪が手を抜いたことを知った後の巳之助の長吉の怒りの表情が素晴らしく良かった。与五郎のつっころばし・・はイマイチ。もっともっと、弱弱しく、おバカな感じでよいと思うの。水戸黄門 弥十郎の黄門は「鎌倉殿の13人」を思い起こす…

永遠の都ローマ展@東京都美術館

カピトリーノ美術館の所蔵品の展示からローマの歴史を辿る展示。雌狼と双子の彫刻のレプリカが出迎えてくれる。アウグストゥス、トラヤヌス他、皇帝とその家族の彫像。そして、コンスタンティヌス帝の巨大な頭部にビーナスと目玉となる彫刻が並ぶ。ミケラン…

秀山祭@歌舞伎座 夜の部

1階1列6番。花道七三あたりの真横。花道では役者の息遣いまで感じられる良い席。一方、舞台は斜めから見るため、大道具が歪んで見える。というか、船・樹木などは正面から立体感が出るように描かれているということを実感。三演目とも花道を多用するものなの…

七月大歌舞伎(松竹座&歌舞伎座)

【松竹座】1.俊寛仁左衛門さんは細かい表情まで丁寧に演じる。幸四郎の丹波少将、菊之助の丹左衛門、弥十郎の瀬尾の中で、千之助の千鳥がどうしても力不足。今後の成長を期待。やっぱり、俊寛はストーリーとして好きになれないなぁ・・。2.吉原狐面白い!…

六月大歌舞伎@歌舞伎座

義経千本桜より、まずは、「木の実・小金吾討死」 千之助くんは、やっぱり女形の方がよいのかもしれない・・。立ち回りも綺麗だし頑張っているが、声が柔らかいし、お顔も綺麗なので、女形の方が「にん」かと思う。立ち回りはまだ、息がピッタリといかず、投…

茶の湯の床飾り —茶席をかざる書画@出光美術館

まずは、東山御物を中心とする室町期の墨蹟から。牧谿の平沙落雁図は、静けさのある美しさ。大燈国師はなめらかに自由に、無準師範は誠実で力強く、虚堂の字はまめまめしく丁寧にと、並べて展示をされると違いが明確にわかる。 一休の書は達筆で自由自在。他…

安宅コレクション名品選101@泉屋博古館

特別展 大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101 | 展覧会 | 泉屋博古館東京 <六本木> 20年ほど前になるだろうか・・?東洋陶磁美術館で初めて安宅コレクションを鑑賞した。陶器はこんなに美しく、また、こんなに多様な形や焼成方法、技法がある…

江戸絵画の華 若冲と江戸絵画@出光美術館

出光美術館に移ったプライスコレクションのお披露目。何と言っても「鳥獣花木図屏風」は圧巻。升目一つ一つ、間近でゆっくり鑑賞できる幸せ。升目を描いているものの、升目を無視して曲線を描いているような箇所も多数あり、この升目書きの目的は何だったの…

智積院の名宝@サントリー美術館

等伯の楓図、息子久蔵の桜図が智積院を出て同時公開という触れ込み。 智積院で見た時に、おそらく都合で上部が切り取られtと思われる楓図は幹が太すぎて、楓の風情がなく、その他、等伯が描いた障壁画は松の幹が太すぎて、葉もぺたーとした感じで好きになれ…

新春浅草歌舞伎第二部

今年は、もっと歌舞伎に出掛けよう!と思い、早速、新春の浅草へ。葵太夫がTwitterで「若者の義太夫狂言熱演を是非に!」と言うだけあって、歌昇・種之介兄弟の傾城反魂香が溌剌としていて良かった! ほとばしる熱情が口の不自由さで表現できない様子が、そ…

十三代目市川團十郎白猿襲名披露記念歌舞伎座特別公演

歌舞伎座に大向こうがかかり、晴れ着が行き交う姿が戻ってきた。やっぱり、こうでなくっちゃ・・。神歌はひたすら厳かに。 顔寄せ手打ち式は、100人近い歌舞伎役者が並ぶ。白鷗・團十郎、新之助の挨拶。河竹登志夫さんが逝去したので、どなたが名題を読み上…

家元 天然忌

まずは、新席で薄茶を一服。広々とした席は気持ちよい。大きな亥の子餅が而妙斎の花押入網目食籠で。如心斎の法統を示す掛軸、四方棚、交趾青の鮮やかな水指。数茶碗は高取か唐津と思われるもの。茶杓の銘は「山姥」。半月の意匠の棗。 その後は、花寄せを見…

孤篷庵特別拝観

孤篷庵特別拝観 小堀遠州が建て、火災消失後、不昧が再建。庭園は琵琶湖の風景を表したものとか。 本堂前の庭は石庭ではなく土だけの庭。土の部分は湖面を、手前の背の低い植え込みと奥の寄せ植え込みは波を表すとか。奥の寄せ植え込みは二重になっており、…

メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年@国立新美術館

met.exhn.jp ルネサンスから印象派までの西洋絵画史が学べる展示。各時代の著名な画家の作品を1−2点展示し、画家とその時代の絵画の特徴、アトリビュートの意味などが解説される。(オーディオガイドで特に詳しく解説) というわけで、突出した印象がある…

歌舞伎・歌舞伎・根津美術館

・歌舞伎座 團菊祭五月大歌舞伎 弁天娘女男白浪 右近の弁天がはつらつと躍動。セリフが現代調に流れるところがあるけれど、かえってそれが、弁天の若さと生意気さにつながり、「この悪ガキ!」と心の底から思える楽しい芝居。巳之助・隼人・米吉と並ぶ、稲瀬…

吉野旅行ー桜は散っていたけれど・・・

吉野山 金峯山寺 役行者が開祖の修験道の寺。蔵王堂は安土桃山の再建。蔵王権現三像が仁王門修復のためにご開帳。近くで見る青い蔵王権現は大迫力。この三像は釈迦如来・弥勒菩薩・千住観音菩薩を表すとのこと。 吉水神社。日本最古の書院造りと言われる建物…

ポンペイ展@東京国立博物館

1世紀の芸術が、これほど、色彩豊かで、人間の表情も豊かで、生き生きとしているとは思わなかった。フレスコ画もモザイク画も、ブロンズ彫刻も素晴らしい技術水準。アクセサリーの鎖などの細かい細工も素晴らしい。一番の気づきは、アレクサンダー大王のモザ…

春日神霊の旅@神奈川県立金沢文庫

思い立って、金沢文庫まで遠出。予想以上の立派な建物、隣接する称名寺の広々とした池と朱塗りの端のコントラストの美しさと、まずは環境に満足。展示も、予想以上によい。杉本博司らしく、全体的な光は抑え目の中に、展示物が浮かぶ演出。春日大社の本地垂…

聖徳太子展@サントリー美術館

今年の文化活動の始まりはサントリー美術館から。 四天王寺の宝物を中心に、太子像(如意輪観音含む)、太子絵伝を中心にした展示。複数の太子絵伝を見るうちに、すっかり太子伝説を覚えてしまった。芸術的な素晴らしさというよりも、フォーマット化された太…

吉例顔見世大歌舞伎@歌舞伎座

二部寿曽我対面 あまり似てないなと思ってた巳之助が荒事の隈取すると父親三津五郎にそっくりに見える。動きに堅さがあるものの、見えは大きく、なかなかの迫力。矢の根なども見てみたい。菊五郎さんは、座ったままだったがセリフはお見事で爽やかな工藤。連…