ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

3月歌舞伎座第一部とすみだ北斎美術館「筆魂」

歌舞伎座一部「猿若江戸の初櫓」勘九郎がキレキレの踊り。体幹・足腰の強さを見せつけ、クルっとまわってピタ!ヒラリと跳んでピタ!と動と静の切り替えが見事。
虎之介・千之助は可憐でかわいい。もう少し見せ場がほしいところ。
「戻駕色相肩」ー莟玉の禿が可憐!松緑愛之助も、悪くがないのだけど、中村屋のキレキレの踊りの後だと、どうも分が悪い・・。

すみだ北斎美術館「筆魂」ー圧倒の展示。再発見とか初公開のオンパレード!
又兵衛は水墨画で墨の濃淡だけで、奥行き深く細かい絵を描ききる。豊国の歌右衛門の九変化は、色も鮮やかで筆致細かく、それでいながら、役柄を通しつつも、歌右衛門個人の役者力量を表現するような力作。絵からみても、歌右衛門・・隼人くんに似たイケメンで、さらに、かなり芸風が幅広いと推測される。北斎の龍も圧巻で、ぬめぬめした鱗の様子がわかる。
美人画はどれも着物の模様が細かく描かれて素晴らしい。時代が下がるにつれて、女性の着物がズルズルと帯も裾も長く着こなすように変わる様子がよくわかる。また、辰巳芸者の地味だけど粋なファッションセンスも見逃せず。
個人的に気に入ったのは銀座辺りにあったという恵比寿屋の店先の様子。看板に安売りを想起させる「下値差上仕候」と書かれた看板が描かれ、江戸期もセールは大賑わいだなと感心。
後期で、展示大きく入れ替えるとのこと。また行かねば。