ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

茶箱と茶籠@三井記念美術館

三井高就以降に収集された茶箱・茶籠、そこに仕組まれた道具の展示。高就が作った菊の茶箱と組み合わせが、赤絵と天目茶碗、染付の茶巾筒など、ひとつの基準になっていたことが伺える。今回の展示は北三井家が主流で明治時代に数多く仕組まれた様子。

茶箱は玉手箱のように、開いてみたら、小さなかわいい道具が展開されていくところが至福の楽しみなのだろう。すでに開かれた状態で、多くの道具が並ぶ状態が続くと、少し飽きを感じる・・。
幕末・明治の難局を乗り切った高福翁が、かわいらしい茶箱をいくつも仕組んでいたのが個人的にはまったツボ。

高福の実子でもあり、近代数寄者でもある、松籟(南家8代高弘)・華精(室町家10代高保)の茶箱などあるかと思ったが、こちらはない模様。ただし、櫛目の美しさを活かした「一閑張櫛嵌込茶具箪笥」は豪華のものだが、室町家伝来なので、華精の組んだものか?
一方で北家の高棟の茶箱は展示されていたが、ヨーロッパに持参した一閑張の茶箱は実用的で本来の茶箱の仕事をしていると感服。茶箱は高就以来、北家の伝統の様子。