ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

秀山祭@歌舞伎座 夜の部

1階1列6番。花道七三あたりの真横。花道では役者の息遣いまで感じられる良い席。一方、舞台は斜めから見るため、大道具が歪んで見える。というか、船・樹木などは正面から立体感が出るように描かれているということを実感。三演目とも花道を多用するものなので、役者との近さを楽しんだ。


【車引】
歌昇の力いっぱいの梅王は、清々しく好印象。種之助の桜丸は、凛とした美しさでこちらも良き。若き二人に対する又五郎の松王は貫禄。鷹之資の杉王も美しく、それぞれのポージングが美しく均整のとれた車引で良き。

 

【連獅子】
丑之助が大健闘!仔獅子が谷に落とされて花道でおとなしくしているところ、間近で見られたが、肩で息をつき、汗が吹き出し、小さな身体で懸命に動いていた様子がありありと。後ろ向きで花道を引っ込むところも、瞬きせず、正面を向き、集中力のすごさが伝わる。優雅で華やかな親獅子は菊之助らしい。丑之助が吉右衛門の芸風を継ぐのか、音羽屋の華やかさを継ぐのか・・両方の可能性を感じられて、期待が膨らむ。
彦三郎・種之助の宗論は、二人とも声が良いので、迫力のある「なまんだ♪」「ほけきょ♬」で楽しい。

 

【一本刀土俵入】

今まで縁がなく初見の演目。幸四郎の鍛えられた生足を花道真横で眺めたのは垂涎。後半の幸四郎は格好よく、スッキリとした話。ふと、お蔦は猿之助だったら、仇で色っぽい感じがピッタリだよな・・幸四郎と組んだらよい舞台だったよなぁ・・と、改めて猿之助がいないことを思う。