ハッピー・ライフ・ダイアリー

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吉野旅行ー桜は散っていたけれど・・・

役行者が開祖の修験道の寺。蔵王堂は安土桃山の再建。蔵王権現三像が仁王門修復のためにご開帳。近くで見る青い蔵王権現は大迫力。この三像は釈迦如来弥勒菩薩・千住観音菩薩を表すとのこと。
吉水神社。日本最古の書院造りと言われる建物は、義経が隠れ、後醍醐天皇が住み、秀吉が花見に使ったもの。床の間の原形がある。後醍醐天皇が使った部屋は秀吉が改装し、桃山らしい狩野派の金碧障壁画で飾られた。
吉野水分神社桃山時代の建築を代表するもの。
 
吉野は西行が訪ね、義経が隠れ、大塔宮が戦い後醍醐天皇が政治を行い、秀吉が花見を行った。基本的には金峯山寺を中心とした修験道の房が立ち並ぶ土地。明治の廃仏毀釈で影響を受けるものの、後醍醐天皇の縁の地として皇室との関係を明治期以降に築いた様子が感じられ、尊王思想の強い碑などが見受けられる。
 
博物館というものはなく文化的な価値、史実よりも、伝承・伝説が渦巻く土地の印象。横溝正史の小説の舞台というような、何かどろどろしたパワーを感じる不思議な場所。