ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

六月大歌舞伎@歌舞伎座

義経千本桜より、まずは、「木の実・小金吾討死」

千之助くんは、やっぱり女形の方がよいのかもしれない・・。立ち回りも綺麗だし頑張っているが、声が柔らかいし、お顔も綺麗なので、女形の方が「にん」かと思う。立ち回りはまだ、息がピッタリといかず、投げた刀もキチンと受け取れず。紐を投げ合うタイミングも、取手の役者たちが何だかモタモタ。もう少し日が進むと慣れてくるでしょう。

「すし屋」は壱太郎のおさとの可憐なこと。「ビビビビビー」がにくたらしくもかわいく、また、甲斐甲斐しく寝床の用意をする様子もマメで後半の悲劇を際立たせる。仁左衛門さんの権太は安定。「本当はいい人だったのに、何かのきっかけでひねくれてしまった」という人の好さがにじみ出る権太。耳に入った隣席の男性のコメントは、「菊五郎はヤクザっぽくて捜査4課の領域。菊之助は頭の良さそうな詐欺師風で捜査2課。」とのこと。となると、仁左衛門の権太は、少年課から世話してる交番のお廻りさんの領域か?

「川連法眼館」松緑は頑張ってたと思う。ただ、何でかわからないのだけど、全体のテンポが悪く、気持ちが入り込めない。松緑の狐は、なんだかドン臭そうで、欄干から飛び降り、飛び乗りするのにイチイチ「ドスン」と音がする感じで、狐ぽっくない。「猿之助なら、体重を感じさせないのにな・・もう見れないのかもしれないのか・・」などと思ってしまい、余計に舞台に集中できず。今一つ、体調がすぐれなかった影響もあるが、全く気持ちが入らずに終わってしまった。
歌舞伎も見るものを選ぶようにしよう・・と決めた。