ハッピー・ライフ・ダイアリー

茶道・歌舞伎・江戸絵画など・・

歌舞伎座夜の部

二月大歌舞伎 | 歌舞伎座 | 歌舞伎美人(かぶきびと)

「陣門組討」
ついつい途中で寝落ち。クドクドと敦盛と熊谷のやりとり続くので、どうしても退屈してしまうのだと思う。ただし、吉右衛門の熊谷は子供を討たねばならない苦しみがよく表れ、菊之助の小次郎は若く凛々しく、覚悟のある姿が美しくよい舞台だったと思う。

神田祭
 芸者(高麗蔵、梅枝、児太郎)が華やか。梅枝くんが圧倒的な色気だが、児太郎くんが最近頑張ってるな〜。もうちょっと、姿勢が色っぽくなるとキレイになるだろうな。時蔵いさんは貫禄。いなせな菊五郎親分があんまり動かないのに何だかカッコイイ。

「水天宮利生深川」
初めてみた黙阿弥の散切物。知識として散切物という言葉は見てしっていたが、実際に観劇して、「明治維新の後も江戸の生活は残り、洋装と髷姿が入り混じる、価値観や生活の変化する過程の矛盾・苦しみ」がよく伝わって来た。ただし、娯楽物の演劇としては、ちょっと暗く重くて今ひとつ。近年は主役幸兵衛を幸四郎さんが演じることが多いようだが、どうしても、可笑しみを出すのが得意な方でないので、悲しさの方が重くなってしまうのではないかと・・・。幸四郎さんは、やっぱり、背を丸めた貧乏くさい話しより、背筋をすっと伸ばして演じる格好良い役で見たいな〜。
ここでも、児太郎くんが目の不自由な娘をしっかり演じていて、進歩を感じる。金太郎くんも妹を好演。演技力よりも美しさが際立つ子役ブリ。